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スラムダンク!

つい先日、スラムダンクのアニメDVDを観たのだが、そのせいかアニメではなく、マンガを全巻読破したくなった。
そして空き時間を利用し、早速マンガ喫茶へ・・・。

3回の訪問、約10時間かけて読破してきた!


う~む。
ジャンプで連載していた頃、リアルタイムで読んでいたし、単行本も集めていた。(売ってしまったが。)
じっくりと読むのは連載時以来か。

当時は淡々と読んでいた。
別にとりわけ感動するわけでもなく、ストーリーの流れ、展開、キャラへの焦点に対し、純粋に毎週ワクワクしていた。

しかし、どうだ!
たった今読破した俺のこの気持ちの高揚!感動は!!!(笑)


いやね。
本当に感動した。
泣くかと思ったわ。(笑)

一番感動したのは、
山王戦で後半開始直後にオールコートプレスで当たられて、開始早々20点差つけられ湘北メンバー諦めかけていた時に、桜木花道がオフェンスリバウンドでチームを盛り上げたとこ。山王の河田(丸ゴリ)や野辺(トーテムポール)に囲まれながらも、2度のチップアウトの後の3度目のジャンプでリバウンド取った時。安西先生も思わず身震いしたあのシーン。

なんでだろ~。
視点や感性が変わってきたんだろうな。
連載当時じゃ気にもしてなかったこともたくさんあったし、それがストーリーを構成する上で非常に重要だなってことにも気がついた。


スラムダンクのいいところの一つとして、「時間設定」があると思う。
単行本が30冊以上出るくらいの連載だったのだが、実際に話の中では3~4ヶ月しか経っていない。
ジャンプで連載を毎週待ちながら読んでいたらあまり気がつかなかったのだが、こうして一気に読んでみると、その重要性が非常によくわかる。
スピーディーな流れと共に進む桜木花道の成長がより一層際立って感じられた。

そして試合中心の展開。
スラムダンクは非常に丁寧な試合描写をしている。
バスケの技術的なことはもちろん、精神面に至るまで非常に丁寧。
ただ淡々と試合をこなすだけではなく、脇役に至るまでの各キャラの心理描写が素晴らしい。
湘北チームをはじめ、相手チーム一人一人丁寧に魅せてくれるからこそ、読者は惹きこまれてしまうのだろう。
その丁寧さがあるからこそ、この連載期間に対しての3~4ヶ月なのだ。

一番重要とも言える要素は、「画が上手い」ということ。
作者・井上雄彦先生の画は非常に見やすくて好感が持てる。
人物はもちろん、ささいな小物に至るまで神経が行き届いているんどあ。
これは非常に重要だと思う。
画がうそ臭いと話の説得力が無くなる。
昔、バンドをモチーフにしたマンガがあったが、機材などが適当に描かれていて非常にテンションが下がった記憶がある。
そこへいくと「BECK」なんかは非常に神経を使っている。
井上先生の作品は、その点においての説得力も欠かせていない。

登場人物も実に様々でバランスがよく、ストーリーの幅を広げている。
このマンガの素晴らしいところは「キャラがわきまえている」というところ。
マンガという世界において、「キャラ立ち」というのは俺は怖いことだと思っている。
作者の意中に反してキャラが走り出す。
確かにそれによって素晴らしい流れを生み出すかもしれないが、作者自身での着地点をしっかりと見据えていないと尻すぼみの結末になるのは明らかだ。
スラムダンクはそういった意味で、キャラの上にストーリーが立つのではなく、ストーリーの上にキャラが立っている。
作者の素晴らしい計算の上に成り立っているのだ。
まぁ試合時間も限られているスポーツマンガで、キャラ立ちされてもどうしようもないのだろうけど・・・。(笑)


スラムダンクは単に「バスケットのマンガ」と一言で語るにはあまりにももったいなさすぎる作品だと思う。
笑う部分もあり、熱血な部分もあり、恋愛的な部分もあり。
バスケットを通じて様々なことを投げかけてもくる。
それをどう感じ、どう受け止めるか。
俺は何年か前、リアルタイムで読んだ時にはこんなこと考えもしなかったし、気付きもしなかった。
マンガに限らず、素晴らしい作品というものはいつまでたっても色褪せないものである。
俺らもそんな作品を作っていこう。

永田 武 : 2005年10月03日 22:59

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